タイ古式マッサージの学校を少し舐めていました。朝9時から17時までみっちりとマッサージの練習が続き、昼食の1時間休憩だけが休める時間でした。指はいくら押しても痛くなりませんが、前かがみの姿勢を長時間続けることは、難しいお年頃のようです。ペアになった人は、ベルギー人の女性で彼女はベルギーで動物用の医薬品を製造する会社に勤めているツーリストだと言っていました。
私がタイ古式マッサージの学校へ入学することにしたのは、タイの人たちやマッサージ学校の先生や生徒たちとコミュニケーションをとることが目的でした。旅を充実させたかったのです。タイ人の先生や生徒さんは、英語は喋れますが、それほど流暢ではないのでわかりやすく話をしてくれます。それがちょうど私に良い感じで伝わり、私のたどたどしい英語を一生懸命理解しようとしてくれるので、非常に居心地が良かったです。
タイ古式マッサージのGENERALコースは、短期の30時間コースとなっています。これには5つの方法、①上向き(Lying on the back)、②横向き(Lying on the side)、③うつ伏せ(Lying on stomach)、④上向き(Lying on the back)、⑤座位(Sitting position)があります。各ポジションにて指で押したり、手掌で押したり、ストレッチしたりと各10個ほどの手技を覚えていく必要があります。基本的にいままで仕事としてやってきたことなのでそれほど難しくはないのですが、それでも時間が長かったです。
1日目は少し早く終わったので猛ダッシュでワットアルンに出かけました。お寺の見学時間は、だいたい18時までなので、17時に終わると見学する時間がありません。しかもそこに行くには船でチャオプラヤ川を渡らなくてはなりません。5バーツ(約20円)の渡し賃を払って対岸へ向かいました。
このお寺は三島由紀夫の小説「豊饒の海 第三巻 暁の寺」の舞台となっているそうです。私は読んでいないのですが、ちょっと官能的な小説のようです。
タイのお寺には仏塔と呼ばれるお釈迦様の骨を祀ったといわれる高い塔がたくさんあります。この壁面はタイルでできていてとても美しいです。現地では多くのタイの人たちが、民族衣装を着て記念撮影をしていました。日本の七五三や成人式のような日付できているのではなく、日常的にカップルで撮影しているように見えました。とても幸せそうな人たちがたくさんいて私も幸せな気分になることができました。
じゅこうさん 鍼灸師 木下広志